それは、輝く星空のように

放課後になる。


昼頃から降り出した雨は大降りとなり、やむ気配はない。


弥生に捨てられ、楓には見放され、濡れることがほぼ確定した。


・・・正確には、弥生は部活、楓とは帰る方向が逆というだけだ。


他に傘に入れるような友人もいないので、だっしゅで帰る以外にわたしが助かる道はない。


昇降口で、わたしは静かに準備運動をしていた。


これからのだっしゅのために体をほぐすわたし。


周囲の視線は痛いが、大して気にならない。


「よし・・・」


体が温まってきたところで、走る体勢を作り位置につく。


戦略はこうだ。


開始とともにロケットスタートを切る。それだけ。


「行くぞぅ・・・」


脚に力を込める。


「よーい、ドン・キホーテ!」


地を蹴って雨の中を飛び出した。


ぐんぐん、千の風に乗って走る。


背中に羽が生えたように身が軽い。


このまま、一気に家まで――。


家まで――。