それは、輝く星空のように

「あー、楓おはよー」


わたしは通りがかった少女に声をかける。


「うん。おはようナツ吉ちゃん」


少女は軽快に挨拶を返し、自然にわたしたちの中に入ってくる。


西村楓(にしむら かえで)。


長い黒髪で、わたしと同じくらいの身長の女の子だ。


わたしの数少ない友達その2でもある。


「・・・・・・」


弥生が、呆れたようにわたしを見る。


「どったの弥生?」


「さっきまでの、普通に挨拶するの拒否していたおまえはどこに行った」


「そんなヤツは銀河の果てに行ってしまったよ。今からわたしはプランニュー菜月なのでよろしくっ」


「プランニューって言ってる割には変わり映えしない顔つきだね」


「うるしゃい」


人見知りが激しいが、慣れた相手には明るくやかましいわたし。


クールで大人びているけど、ガサツな弥生。


真面目で人当たりがいいが、怒ると恐い楓。


性格がまったく違うわたしたちだが、不思議と仲がいい。


気のおけない仲とはこういうことを言うんだろう。


しかし、さっきから出てくるのはお母さん、弥生、楓と女ばっかりじゃないか。


これがケータイ小説とかだったら、もう読む気なくされてるんじゃないか?