それは、輝く星空のように

「調子はどうだ?」


「・・・問題ありません」


――問題はない。


柏木権造の前で血を見るのは、慣れている。


「・・・・・・」


智徳は、そばで転がっている男を見る。


ふと、名刺が目に入る。


それによると、男は有名な建設会社の重役らしい。


名刺を交わしたということは、権造とこの男は初対面だった訳だ。


おそらく、何かトラブルがあったのだろう。


「気になるか?」


権造が不敵な笑みを携えて聞いてくる。


「いえ・・・」


「・・・嘘が、うまくなったな」


権造の目が光る。


それだけで、智徳を萎縮させるには十分だった。


「おかげ様で」


かろうじてその言葉を絞り出した。


自分の全てを見透かされているような、不快感。


この男は、そんな印象を智徳に与える。