夢からなるキミへ

『ケイゴも早く乗ってよ』

ミズキにそう言われ、僕は仕方なくタクシーに乗り込んだ。

そして僕たちは夏終わりの海へと向かった。

海につくなりミズキはタクシーから飛び降り、海岸へと走って行った。

『うわー、すっごい気持ち良いね』

はしゃぐミズキを尻目に、僕はゆっくり海岸へと歩いて行った。

『ねぇ、ケイゴ。あなたってよく合コンとかしてるの?』

ミズキは波打ち際から僕の方を向いて、大声で尋ねてきた。

『いえ、今日が初めてです。あーいうのは…ちょっと苦手何ですよね』

僕もミズキに聞こえるくらいに大声で言った。

その言葉を聞いたミズキは僕の方へと駆け寄ってきた。

『わかるわかる。あたしも合コンとか凄い苦手。それに今日のメンバーは大学生ばかりだったし、あたしみたいなフリーターは場違いよね…って、ケイゴも場違いか』

ミズキは笑って僕を見ていた。

『ミズキさんは合コンとかよく参加するんですか?』