夢からなるキミへ

『うん。美味しいです』

僕は笑顔で言った。

そして僕たちは食事が終わり、お店を出て、帰ろうと歩き出した。

『ミズキさん、今日は食事に付き合っていただいて、ありがとうございました』

僕は隣を歩くミズキにお礼を言った。

『こっちこそ、ご馳走してもらってありがとう、ケイゴ』

ミズキは優しく笑いかけた。

『ねぇ、ケイゴ。春蘭の花ちゃんと飾ってくれてる?』

『はい。ちゃんと飾ってますよ。何かあの花見てたら、本当に素直になれそうな気がします』

『あっ、本当に!?自分の気持ちには素直にならなきダメだしね』

ミズキのその言葉を聞いた僕は、急に足を止め少し考えこんだ。

『自分の気持ちには素直にならなきゃダメ…か。…よし!!』

僕は決心した。

『ミ、ミズキさん!!』

僕は前を歩くミズキを大声で呼び止めた。

『えっ!?』

ミズキは足を止め、こっちに振り返った。