僕はもう喋るのもしんどかった。

『ケイゴ、ハイ。有り合わせで作った、あたし特製のおか湯よ』

ミズキは倒れ込んでいる僕の元に、おか湯を持って来てくれた。

『ありがとう。でも…ごめん。やっぱ食欲ないや…』

僕はミズキに謝った。

『ケイゴ、ダメだよ食べなきゃ!!食べなきゃ風邪治らないでしょ』

ミズキは心配そうに僕に言った。

『それはわかってるけど…』

僕がそう言うと、ミズキはニコッと笑いかけた。

『ほら、口開けて。食べさせてあげる』

ミズキはおか湯をスプーンですくい、息を吹きかけ冷ました。

『えっ!?…良いですよそんな…自分で食べれますから』

『良いから、良いから。あたしが食べさせてあげるから、遠慮しないで』

ミズキはそう言って、僕の口へとおか湯を運んだ。

僕は照れながらミズキに食べさせてもらった。

『味はどう?』

ミズキは不安げに僕に尋ねてきた。