次の日何となく悶々としながらも
いつも通り大学へと向かった




教室に着いた途端に聞こえた大きな声


「夕陽!!
昨日大丈夫だった?」


「莉子、おはよー。
大丈夫って何が?」


「何がって…
あんたすっごい酔っ払ってたじゃん。

あの後有岡さんが送ってくれたんだよ。
覚えてる?」


「へ?
有岡さんが?」


「そうだよー。
後でちゃんとお礼言うんだよ?」


「…うん」


私の気のない返事に眉をひそめる莉子

きっと莉子は何も知らない
昨日の私と有岡さんのこと


「ちょっとトイレ行ってくるね」


そう言って莉子の前から立ち去る
これ以上深く掘り下げられたら、何もかも話してしまいそうな自分が怖かった

ふとトイレの鏡を見ると
不自然に首筋にできた赤い痣


…何これ?
不思議に思ってよーく見ると

徐々に熱を帯びる自分の顔



これキスマーク…?