…………でも彼は、病んでる人々を救おうと、 一生懸命に患者と向き合ってる。 それは同時に、自分自身と向き合う作業なのかもしれない。 自分でも深い闇を抱えながら、 ギリギリのところで必死に生きてるんだ…。 アタシは……。 アタシは必死に生きてきたかな?? 母が花に水をやる後ろ姿がぼんやりと目に入る。 小さい頃から、ずっと母親の鳥かごの中に閉じ込められてる気がしてた。 息苦しくて、逃げ出したくてたまらなかった。