Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】

グー…

ヒロトは急ぐ様にアクセルを強く踏み込んだ。

「…とにかく落ち着いてくれよ。

じゃねぇと、何も話してやれねぇよ…」

ヒロトはバックミラーであこをチラッっと見て、深いため息をついた。

『何を!?
……話…って?』

あこは身を乗り出す様に運転しているヒロトを見つめた。

ヒロトはハンドルを左に切りながら話した。

「アツシには、あこちゃんには絶対に言うなってすげぇ口止されてたんだけど……

もう、こうなったからには、隠しておけねぇだろ…」


隠す?
隠すって?

ヒロトは何かを知っている。
あこの知らない何かを。

『何を隠しているの?

…教えてよ…』

あこが少し冷静さを取り戻したのを見て、ヒロトがゆっくりと話だした。

「あこちゃん、これから話す事聞いたら、出来る限り、アツシの側にいてやって?

少しでも、一緒に居る時間を作ってやって?」

根拠はないけど、急に大きな不安があこを包み込んだ。

『当たり前だよっ!
ずっとあっちゃんの側にいるよ!』

その一言を待っていたかの様にヒロトが話だした。

「それ聞いて、マジで安心した。

じゃねぇと、アツシよりも、あこちゃんが後悔すると思うから…」

えっ…
それって、どういう意味??