「あ…あこ姉……」
卓ちゃんは走りさる救急車をじっと見つめて、呆然と立ち尽くしたままだった。
救急車の姿が見えなくなってもサイレンの音はずっと鳴り響いていた。
「あこ姉…とにかく待ってるしかねぇよ…」
…待つ?
馬鹿言ってんじゃないよ…
ただ待ってるなんて出来ない。
「あこ姉!!」
動揺し続けている卓ちゃんを残して、あこは家の中へ飛込む様に入った。
バンッ…
誰もいないあっちゃんの部屋に入るなり、テーブルの上に置いてあったあっちゃんのケータイを手にとった。
ピッ…ピッピッピッ…
トゥルルルル…
10回くらい呼び出し音を聞いた。
「…ふぁい!…どーした?
…夜中じゃねぇか。」
眠っていたのだろう。
寝惚け声のヒロトが電話に出た。
『ヒロトくん!!
私っ!あこ!!お願いがあるのっ…』
ケータイを握る手が汗でにじんでいく。
「…え!?
あれっ?…あこちゃん?
どーした……」
『あっちゃんが救急車で運ばれたの!!
お願い!病院に連れて行って!お願い!!』
待ってるなんて無理!
すぐに…
今すぐにあっちゃんのとこへ駆け付けたい。
卓ちゃんは走りさる救急車をじっと見つめて、呆然と立ち尽くしたままだった。
救急車の姿が見えなくなってもサイレンの音はずっと鳴り響いていた。
「あこ姉…とにかく待ってるしかねぇよ…」
…待つ?
馬鹿言ってんじゃないよ…
ただ待ってるなんて出来ない。
「あこ姉!!」
動揺し続けている卓ちゃんを残して、あこは家の中へ飛込む様に入った。
バンッ…
誰もいないあっちゃんの部屋に入るなり、テーブルの上に置いてあったあっちゃんのケータイを手にとった。
ピッ…ピッピッピッ…
トゥルルルル…
10回くらい呼び出し音を聞いた。
「…ふぁい!…どーした?
…夜中じゃねぇか。」
眠っていたのだろう。
寝惚け声のヒロトが電話に出た。
『ヒロトくん!!
私っ!あこ!!お願いがあるのっ…』
ケータイを握る手が汗でにじんでいく。
「…え!?
あれっ?…あこちゃん?
どーした……」
『あっちゃんが救急車で運ばれたの!!
お願い!病院に連れて行って!お願い!!』
待ってるなんて無理!
すぐに…
今すぐにあっちゃんのとこへ駆け付けたい。



