Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】

あっちゃんが言う様に海の方を見ると、浅瀬の方でエリとヒロトがじゃれあっていた。

『…う…。

ご…ゴメンッ!!』

水着姿が自分でも恥ずかしくて、モジモジしながらあっちゃんの足元へ視線をずらした。

「よいしょっ!」

あっちゃんは前よりも細くなった腕であこを抱き抱えた。

あこは真っ赤になりながらあっちゃんの顔を見つめた。

「可愛ーじゃんっ!!……水着が!!(笑)」

『えっ!ひどいっ!!
あこはー!?』

あっちゃんの首に両手を回しながら足をバタバタと動かした。

あっちゃんは少し照れたように笑った。

「んー…(笑)

すぐすねるし、素直じゃねぇから、可愛くないっ!!(笑)」

『………!!』

あこはほっぺに一杯空気を入れて膨らませた。

あっちゃんがあこのほっぺを突いて笑った。

またこうやって、あっちゃんにだっこされる日が来るなんて…

幸せすぎて怖い。
でも、これは夢じゃないよね?

眠って、目が覚めたらあっちゃんが居なかった…なんて事無いよね??

あっちゃんの腕は、前よりも細くなっていたけど、ちゃんとあこを抱えていた。

前よりも細くなった腕に…

薄くなった胸に不安を感じてしまった。

『あっちゃん…あこ、重くない?』

「…?別に!
…何で?」

だって…あっちゃん、細くなっちゃったんだもん。

不安気にあっちゃんの顔を覗き込んだ。

あっちゃんがニタリと悪戯っぽく笑った。