Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】

何言ってるの?
この男の子…

お花屋さんのお兄ちゃんて、誰?


「ゆーくん?
何言ってるの…?」

若いお母さんは、あこの服を引っ張り続ける男の子に優しく掴みかかった。

すると、男の子はお母さんに抱かれながら、あこを見上げてこう言った。


「えーっ!!だって、このおねぇちゃん、海でおっぱい出してたんだよー!!」


「はぁぁぁーっ!?」

エリは、突然何を言い出すのかと男の子を不思議な目で見ている。

ニコニコと微笑む男の子をじっと見つめていると、何だか優しい気持ちになった。


「ねぇっ!おねぇちゃん!!
僕、おねぇちゃんの服拾ってあげたでしょ?

お花やさんのおにぃちゃんは?どこ?」


――――!!!

分かった。
あこには分かってしまった。

ううん、今まで気付かなかっただけだ。

このキラキラと透き通った目は何も変わってない。

髪の毛は無いけど、この可愛い笑顔はあの日のままだ。
あの男の子だ!!

『おっ…お兄ちゃんね…元気だよっ!』

「ふぅん!
今日もお花やさんに行ってるの?」

この天使の様な笑顔…思い出した!!

最後にあっちゃんと泳いだ海で出会った少年だ。

天使くんだ!!

『うぅーん…どうかなぁ…今日はいないかもしれないなぁ。

お兄ちゃん、お昼寝してるかもしれないっ!』

そう言って、あこは上を見上げた。

春の青空を見つめた。