Snow Drop～天国からの手紙～（下）【実話】

「当たり前だろっ？

あこは一人じゃ生きていけねぇからな！
馬鹿だからさぁ(笑)」

『ひどいっ！！』

あことあっちゃんがベッドでじゃれあっているのをおばちゃんは嬉しそうに見ていた。


あっちゃんが隣にいる。
あの頃の様に笑っていた。

あっちゃんと病室の窓越しに見上げた春の空は透明に透き通っていた。


隣の病室からは泣き声が聞こえてきた。

その泣き声は一つの大切な命が天使の羽根を授けられ、空へ旅たって行った事を知らせていた。

神様。

人を生かす事も、殺す事も、あなた次第なのでしょうか？

どうか…
どうか…

あっちゃんだけは連れて行かないでくれませんか？


「あれ…あこ、お前、大学は？」

あっちゃんが壁にかかっていたｶﾚﾝﾀﾞｰを見ながら言った。

『……！！あっ…』

そうだった！
夢中で忘れてた…

あっちゃんに会いたくて、会いたくて、忘れてた。

『ﾍﾍﾍｯ(笑)
忘れてたぁっ！！
だって！それどころじゃなくって！！』

「ばーか！(笑)」