Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】

…10.26

生きてた。
昨日は明日は死んでるかと思って寝たのに生きてる。
生きてたって、あこが隣にいなきゃ意味がねぇ!死んでるようなもん。

明日は会社に辞表出しに行かねぇとな。
空はこんなに青いのに、俺は死んでる。



…10.27



あこからメールと電話の嵐…シカトしてごめん。

俺はもうあこに何もしてやれねぇんだ。情けねぇよな
あこ泣いてるんだろうな、きっとメシも食ってねぇんだろうな…
あことパスタ食いに行きてぇな。

親方は、早く治して戻って来いって言ってくれた。辞表もつっかえされた。

入院しねぇといけねぇのに、行けねぇ。
行ったらもう戻れなそうで怖い。

あこのわがままがなつかしい。



…10.28

ばばぁが病院行こうってうるせぇ。
行きたくねぇ。だだこねるガキみたいだ、俺は。

でも、もう少しだけ、待ってくれ。



…10.29


病院から何回も電話が来る。
分かってる、俺は胃ガンだ。
ガン…死んじまうのか?俺は。



…10.30

今日、あの海へ行った。現実が思い出に変わった。

いつも隣にいたあこがいないなんて信じられねぇよ。
もしも、時間を戻せるなら、もっとあこに優しくしてやる。
もっともっと大切にしてやる。
桃天もいっぱい買ってやる…だから時間戻してくれよ。

もう二度と会わないと決めたのは俺なのに、頭では分かってるのに、あこに会いたいと言うことを聞かない体がここにある。
でも、会えないんだよな…

胃がいてぇ、そろそろ入院しねぇとやべぇかもな。