Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】

「…てか…揃って何?」

あっちゃんも同じ気持ちだったんだと思う。

笑顔が消えていた。

あっちゃんがあこの手をギュッっと握った。

伝わってくる不安。
“なぁ、あこ、何だと思う?

やっぱり俺はやべぇのかな…?”

あこも握り返す。
あっちゃんに勇気を送った。

“大丈夫!あっちゃんは大丈夫!!”

藤木先生があっちゃんとあこを見つめて微笑んだ。

「アツシ君、よく頑張ったね!」

先生の優しい顔がますます優しい顔になる。
看護婦さんも笑っていた。

…でも、おばちゃんだけは泣いていた。

「は?」

『は?』

あことあっちゃんの声が重なってしまった。

「今日で、治療は終りだよ!よく、抗がん剤治療を乗り越えたね?

もう、いつ退院してもいいくらいだよ。
私としては…あと、一週間くらいでいいと思うんだがね。」

「え…俺……」

あっちゃんはあこの手を握りながら呆然としている。

先生が腰の後ろで手をくんだ。

「検査結果が出ました。
アツシ君の胃の中の悪いものはなくなったよ。
頑張ったね…

おめでとう。」

―――!!
信じられない!!!

ウソじゃないよねっ?
あっちゃんがガンを克服したの!?

『あっちゃんっ!!』
ぎゅぅぅぅぅ!!
あこはあっちゃんの両手を強く握り締めた。
「…せ…先生…マジで言ってるんすか?」
あっちゃんの目には綺麗な宝石が輝いている。

「あぁ…よく、頑張ったね!!」

あっちゃんの青白い顔に赤みがさした気がした。