Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】

「あこ……会いたかった…

ずっと……会いたかった。

やっぱ好きだ。

もう、離れたくねぇよ…」

『離れないよっ!!
あっちゃん…泣いてるの!?』

あこを抱き締めるあっちゃんの腕が震えていた。

「泣いてねぇよ!
お前と一緒にすんじゃねぇよ!ばぁかっ!」
そう言ってあっちゃんは笑った。

そしてあっちゃんがに抱き付いていたあこの腕を引っ張って……

ちゅっ…


初めてのキスみたいな、唇が触れたのか触れないのか分からないくらいの軽いキスだった。

「あこ!今から俺のな?
もう、離さねぇ…」

『うんっ!!
あっちゃん、大好きっ!!』

そして二人は見つめあって笑った。

嬉しい。
またあっちゃんと一緒に居れるんだね。

あの別れから、あこの心の時計は止まっていたんだ。

でも…たった今。
動きだしたんだ。

嬉しい。

でも、ここは病院だった。
嬉しい反面、ちょっと不安になる…

でも、もう絶対に離れないよ、あっちゃん。

そして二人はまた抱き締め合った。

強く。強く。

もう二度と離れてしまわないように。

強く。

――コンコン…ガチャッ…