Snow Drop~天国からの手紙~(下)【実話】

『えっ…………』

まだキョトンとした目で、おばちゃんの顔を覗き込む。

「まだ豆つぶくらいかしらねぇ…?

あこちゃんはお母さんね。」

おばちゃんはあこの左手をとって、そっと、お腹に当ててくれた。

「相手は…お父さんは、アツシね?

そうなんでしょう?」

お腹に触れている手が少し震えてしまった。

お母さん。
お父さん。

その言葉を聞いて、やっと理解した。

『…あこ、妊娠してるの…?』

「うん…」

おばちゃんを見ると、涙を溜めてとっても、とっても優しい顔であこを見つめていた。

「あこ…」

エリはあこの右手を握ったまま、あこに微笑みながら涙を溢した。

『うぇーぇぇん…』

あこはお腹に温もりを抱きながら前屈みになって泣いてしまった。

あっちゃん…

あこ、お母さんになったよ。

あっちゃんがお父さんだよ!!

嬉しい。嬉しい。
…でも、どうしたらいいの?

あっちゃん、あこはどうしたらいい?

『おばちゃぁんっ…ッッ…ウッ…グスッ…

お父さんはねっ…あっちゃんだよっ…ック…

うぁぁぁん…』


「そう…そうなのねっ…」
おばちゃんは、あこの背中を摩りながら泣きだしてしまった。

きっと、あの日だ。

あの海で、車の中で。
あことあっちゃんは、お互いの精一杯の気持ちをお互いの体にぶつけあった。

…あの日だ。