日中の太陽の陽射しで照らされ続けられた砂浜は、まだほんのりと暖かい。
目の前にどこまでも広がって真っ赤な空に繋がっている朱色の海を見つめながら、あっちゃんは砂の上に腰を下ろした。
その隣にそっと寄り添う様にあこも腰を下ろした。
あっちゃんのほっぺに夕日が染み込んで、ほんのりと赤みをさしている。
「なぁ…あこ、覚えてるか?
ここで、俺達は始まったんだよな!」
暑い、暑い、夏の日の夜。
花火大会の後…
『うん…キス…したねっ!』
あことあっちゃんは付き合い始めた。
『あっちゃんは覚えてる?
…あこが死のうとしたのを、止めてくれたのは、あっちゃんだったんだよ?』
あっちゃんは左手で砂をぎゅっと握り絞めてこわばった顔をした。
「…おー、そうだったな!
あの時、俺は…あこを絶対離さないって、この海に誓ったのに…
自分から離れてしまった…」
あっちゃんの目から涙が溢れた。
パタッ…
その滴は、砂に落ちるとすぅーっと染み込んで、消えてしまった。
「あこには弱いのに…辛い思いさせてばっかだなぁ…
幸せだけをあげたいのにな…ごめんな?」
あこは、涙を堪えるのに必死で声が出せなかった。
その代わりに、おもいっきり首を何回も何回も横に振り続けた。
何言ってるの?
あっちゃん?
目の前にどこまでも広がって真っ赤な空に繋がっている朱色の海を見つめながら、あっちゃんは砂の上に腰を下ろした。
その隣にそっと寄り添う様にあこも腰を下ろした。
あっちゃんのほっぺに夕日が染み込んで、ほんのりと赤みをさしている。
「なぁ…あこ、覚えてるか?
ここで、俺達は始まったんだよな!」
暑い、暑い、夏の日の夜。
花火大会の後…
『うん…キス…したねっ!』
あことあっちゃんは付き合い始めた。
『あっちゃんは覚えてる?
…あこが死のうとしたのを、止めてくれたのは、あっちゃんだったんだよ?』
あっちゃんは左手で砂をぎゅっと握り絞めてこわばった顔をした。
「…おー、そうだったな!
あの時、俺は…あこを絶対離さないって、この海に誓ったのに…
自分から離れてしまった…」
あっちゃんの目から涙が溢れた。
パタッ…
その滴は、砂に落ちるとすぅーっと染み込んで、消えてしまった。
「あこには弱いのに…辛い思いさせてばっかだなぁ…
幸せだけをあげたいのにな…ごめんな?」
あこは、涙を堪えるのに必死で声が出せなかった。
その代わりに、おもいっきり首を何回も何回も横に振り続けた。
何言ってるの?
あっちゃん?



