Snow Drop～天国からの手紙～（下）【実話】

「…ったく…しょーがねぇなぁ！(笑)」

…チュ。

あっちゃんは、もう一度運転席側のドアを閉めて、あこに近寄ると軽くキスをしてくれた。

そして、悲しい目をして、あこの頭を優しく撫でた。

「…今は…あこの事、抱きあげる力ねぇかも(笑)

…情けねぇっ(笑)

…ごめんな？マジでわりぃ…」

あこの目線の先には、痩せほそってしまったあっちゃんの体があった。

…そうだよね…
仕方ないよね？

いいんだ。
治ったら、たぁくさんしてもらうから。

『ったく！…しょーがないなぁっ(笑)

ならっ！…治ったらあこの事、おひめさまだっこしてよねっ？(笑)

…それまでは…待ってあげるからっ！』

わざと明るく笑い飛ばした。

「おぉ…ばーか！(笑)」

つられて笑うあっちゃんの笑顔を見て胸が痛んだ。

無理しているのが痛いほど伝わって来たから。

ごめんね…
あっちゃん。

分かってる…
困らせている事くらい。

あこはどうしてこんなにも大好きな人を苦しめてばかりなんだろう…。

ごめんね…