バカップルは、そのトゲも軽く流す。 「というわけでよろしく」 「よろしくな」 「……」 アイオネは、今後の悪い予想でいっぱいになった頭を抑え、 「いいよー、好きなように使ってね」 黒の魔王さまは、大歓迎してくれた。 嵐が近づくと分かっている海の島で、 いつまで続くか分からない休暇の始まり。