魔王さまの塔の地下。 大浴場に入る扉の左右。 死から生還したシルキスと、 死から生還したアイオネが、 石の壁に背をつけ、 石の床に足を投げ出して、 座り込んでいた。 どちらも傷ひとつない身体になったが、 精神的にげっそり疲労している。 「アイオネさん、死後の世界はどうでした?」 「覚えてないです、そんなもの。そちらは?」 「ありません。きっと覚えてなくていいことだと思います」 「まったく、あなた達のせいで最悪の日です」