ここは大陸の西の端。 中央から遠く離れた辺境にして、 中央と並ぶ経済観光都市。 イアリミア。 特産品は、 定番の新鮮な魚と夏の果実の他に、 双眼鏡や望遠鏡。 今、 この瞬間も人々が販売店に押し寄せ、 けっこうな値段にもかかわらず、 双眼鏡と望遠鏡を競って買っていく。 その客の中に 鋼の指輪をつけた青年がひとり。