ゆらり。 ゆらめく霧の黒。 観客がどよめき、魔法兵達が杖を構える。 霧の中から、戦艦以上の超巨大な木造船がゆっくり姿を現す。 「おおおおおおっ」 熱狂する観光客。 海岸に配置された職員達が同時に警報器のボタンを押し、拡声器から慣れた女の声で注意が促される。 「幽霊船が現れました。海岸近くにいる方は水しぶきと魔法弾の破片にご注意ください」