誰だ? とは、今さら互いに訊かない。 魔王さまと魔王さま。 ひと目で、もうひとりの自分だと理解した。 シルキスに抱かれた魔王さまが、尖った歯をいっぱいに見せて言う。 「よう私、会いに来てやったぞ」 黒髪の魔王さまは階段を昇りきり、金の髪の魔王さまを見て言った。 「やけに小さい私だな」 「なんだと、こらーっ」 「魔王さま、自分達で喧嘩しないでください」 どうどう。 シルキスは、自分の魔王さまを抱きとめてなだめる。