それでもわたしは生きている

男と女ではない。

ただの同居。

だから気はラクだった。

お互い束縛もないし、自由だ。

ご飯の心配もなくなった。

タケとソウタと3人の生活は、結構楽しい。



3人…



3人?



あ…



切ない感情が込み上げた。

そうか…
3人家族って、こんなん?

ちょっと違う?

全然違う?


でも、なんか嬉しい!
初めて経験できた3人で暮らす感じ。

タケはソウタに遠慮しない。

シツケとして、ちゃんと注意してくれるし、可愛がってもくれる。

家族って、こんなんなんかな…



1ヵ月が過ぎた。

私にもボチボチこの街で女友達が出来た。

今日は彼女の車でソウタと3人で夜のドライブ。


11時を過ぎた頃…

まだ携帯を持っていない私のポケベルがなった。

私の家からだ。

―タケ?―

「ユウカ、電話する?」

「あ、うん。忙がへんから、適当に公衆電話見付かった時でえぇよ!」

彼女も携帯を持っていない。

今では考えられない不便さかもしれないが、当時は鳴る度に必死で公衆電話をさがさなければならなかったポケットベルが、今の携帯と同じ位便利なものだった。



「もしもし、タケ?どしたん?」