そして、この船の上にいる人達が海が好きな理由が、一年近く船に乗ってみて初めてわかった。




だからこの船の人達は、いつも楽しそうなんだって。


そして、僕はどういうわけか遠い海の上で、陸にいる、子供の顔を思い出した。



今中学生になった頃なのかな、僕に似ないでしっかりした子に育ってくれてる。


仕事の都合で、母国とは違う国で生活する事になった時も、すぐに地元の人達にとけ込んで、僕らは驚かされたんだったっけな。



「jr!!お前は船に乗ってんだぞ!船に乗るなら働け、ぼーっとしてるな、波にさらわれちまうぞ!!」



そして、今までで一番の嵐の夜だった。



陸から数千キロ、太平洋ど真ん中だ。


そいつは現れた。



「jr!!起きろ、お出ましだ」



甲板にでた、僕は目をうたがった。



甲板には、図鑑でも見たことのないような巨大な生き物と、船員たちが武器で応戦していた!!