「あたし…なんとなく知哉の気持ちがあたしにはないことがわかってた。わかっていたけど好きだから知哉と別れたくなかった。…そうなんだ…最初から恵と知哉は両想いだったんだ。」

「ごめん。」


「謝られたらあたし、よけいに虚しいじゃない。謝らないでよ。今日まで二人の気持ちに気づかなかったあたしもダメだよね。」


あたしは言葉が出ない。


「あたしは諦めるしかないから。二人はいいカップルになると思うよ。悔しいからあたしは今は応援できないけど…。」