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黄緑色。
最初に目に入ったのは、それだった。
よく見る。
白。
黄緑。
黄緑。
白。
色の羅列はともかく―― それが、服であることはカイトにも分かった。
しかも、どうやら女物で、ヒラヒラしているのも分かった。
メイの顔を見る。
もう一度、彼女は「ごめんなさい」と言った。
この見たこともない服は、どうしたのだろうか。
いま、彼女が謝ったことをあわせて考えると、何となく理解は出来る。
おそらく、彼女はこの服を買ったのだ。
「服くれぇで謝んな」
カイトは、眉を顰めた。
嬉しいのが半分と、不機嫌なのが半分混じったら、そういう表情になってしまったのである。
嬉しいのは、初めて彼女が自分の意志(?)で、実用品以外のものを購入したという事実だ。
不機嫌なのは、物凄く悪いことをしてしまったような態度である。
どうせなら。
『これどう? 買ったの、似合う?』
と着てきて、くるりと回るくらい―― ダメだ。心臓が持たねぇ。
想像するだけで息切れしそうな予感に、カイトは自分を落ち着かさなければならなかったのだ。
「あの! でも、これは…その……本当は……」
最初は強い言葉で何か伝えようとした彼女だったが、最後には小さい音になって消えた。
本当は?
その後には、何が続くのか。
黄緑色。
最初に目に入ったのは、それだった。
よく見る。
白。
黄緑。
黄緑。
白。
色の羅列はともかく―― それが、服であることはカイトにも分かった。
しかも、どうやら女物で、ヒラヒラしているのも分かった。
メイの顔を見る。
もう一度、彼女は「ごめんなさい」と言った。
この見たこともない服は、どうしたのだろうか。
いま、彼女が謝ったことをあわせて考えると、何となく理解は出来る。
おそらく、彼女はこの服を買ったのだ。
「服くれぇで謝んな」
カイトは、眉を顰めた。
嬉しいのが半分と、不機嫌なのが半分混じったら、そういう表情になってしまったのである。
嬉しいのは、初めて彼女が自分の意志(?)で、実用品以外のものを購入したという事実だ。
不機嫌なのは、物凄く悪いことをしてしまったような態度である。
どうせなら。
『これどう? 買ったの、似合う?』
と着てきて、くるりと回るくらい―― ダメだ。心臓が持たねぇ。
想像するだけで息切れしそうな予感に、カイトは自分を落ち着かさなければならなかったのだ。
「あの! でも、これは…その……本当は……」
最初は強い言葉で何か伝えようとした彼女だったが、最後には小さい音になって消えた。
本当は?
その後には、何が続くのか。


