冬うらら2


 ヘンタイロボットに渡さへんで!

 メラメラ。

 タロウは、激しく燃え上がっていた。

 そんな時。

「おいおい、シュウ…何をそんなに絡んでるんだ?」

 ワンコの社長にとっては、天使が降臨した。

 披露宴で、素晴らしい演説をぶってくれた、社長の友人が登場したのである。

 しかも、あの副社長に対してタメ口だ。

「絡んでなどいません。これも大事な接待です」

 しかし、ヘンタイのくせに、理屈だけは立派で。

 そういうタテマエのつけかたもあるのかと、タロウが感心してしまうくらいだった。

「ははは…こんなプライベートな酒の席でまで仕事の話はヌキにしたらどうだ? お嬢さん、そのワインはおいしいかい?」

 オレが、選んだんだよ。

 副社長がもがいているのは、天使に押さえつけられているからである。

 意外と力があるらしく、うまい具合に副社長の身動きを封じている。

「おいしいワケないじゃない!」

 しかし。

 ハナ吠えたてた。

 の割には、ぐびぐびとワインを飲み干していたが。

「こんなワインなんて…コウノのばかー!! ああ、にくいー!!」

 いきなり。

 怒りを思い出したかのように、ハナはキーキー叫ぶ。

 そんな眉をつり上げた顔も、信じられなく可愛かったが、吠えた内容に問題があった。

 コ、コウノて。

 この状況で出てくる『コウノ』なんて、あの鋼南電気の社長以外に考えられなかった。

 何故、こんなところであの男の名前が出てくるのか。

 しかも、何故あの社長に対して、怒り狂っているのか。