冬うらら2

□10
 結婚式!!!

 まったく予想外のカウンターパンチをくらって、カイトはしばらくクラクラしていた。

 自分とは、いままでまったく無関係だった、とんでもない言葉だったからだ。

 結婚式。


 それは、二人が人前で永遠の愛をちか―― がー!!!!


 そんなこっぱずかしいことを、このカイトが出来るはずがなかった。

 人前というのは、このソウマの前であり、ハルコの前であり、その他、よく分からない連中の目の前に、自分が恥ずかしい格好をして立たなければならないということだ。

 しかも、そんな奴らの前にメイを引きずり出して、見せ物にしなければならないというのである。

 耐えられるはずがなかった。

 式などしなくても、彼らは夫婦なのだ。

 名実でいうならば、婚姻届という実の方だけは、もうしっかり掴んでいるのである。

 これ以上は、必要ない。

 この瞬間、カイトはそう考えていた。


 だから、この悪魔夫婦の提案など、考えるまでもなく、却下! 却下! 却下!!!


 かなり本気で吠えて、彼らにそんな計画が無駄であることを知らしめようとした。

 の。

 はずだった。

「あら…でも、結婚式くらいちゃんとしないと…それに、ウェディングドレスは、女の子の夢ですもの…」

 しかし、ハルコの視線はメイに向けられた。

 ハッッ!

 カイトも、つられて横に視線を向けると、そこには膝の上に白いヴェールとやらを乗せたまま、落ち着かないように座っている彼女がいた。

 その、ヴェールをなでるような指の動き。