冬うらら2


 ちらっと横を見る。

 きっと、いままでカイトの頭の中には『結婚式』などという単語はなかっただろう。

 そんな話が出る素振りもなかった。そして、彼は、きっと『結婚式』などというものが嫌いに違いない。

 メイにだって、それは簡単に分かった。

 カイトは、最初から式をする気はなかったのだ。

 彼が嫌いなモノを、どうして自分が強要出来ようか。

 別に、ウェディングドレスなんか着られなくたって……。


「勝手にしろ!」


 びくっっっ!!!!!

 沈みかけた意識が、いきなりの銃声に逃げ散らかす。

 まさか、ここでカイトのコメントが入るとは思わなかった。

「そうか! それじゃあ勝手にさせてもらおう!」

 途端。

 ソウマの声が、半音以上一気に上がった。

 ご機嫌そのものの、浮かれ上がった声に変わったのだ。

「すごく楽しみよねぇ」

 ああ、コースはどれにしようかしら。

 え?

 カイトを見る。

 え?

 彼は、ちょっと向こうの方を向いているので、よく表情が分からない。


 えー??