冬うらら2


「え?」

「あっ!!!」

「きゃっっっっ!!!」

 彼女の声が、コマ送りのようにぶつ切りで3回続いた後。

 ドボンッ!

 2人、湯船の中に飛び込んでいた。

 後ろから彼女を抱きすくめたまま、少し熱い湯の中に沈む。

 悠長に服を脱いでいるほど、彼の心中は穏やかではなかったのである。

 自分が、どんなにバカなことをしているかは、後で後悔すればいいことだった。

 今は。

「キンチョーすんな!」

 柔らかい素肌を強く抱いたまま、後ろから強い声を出す。

 何も、緊張することなんかないのだ。

 そりゃあ、いつもと違うことを、人前でするのかもしれない。

 しかし、だからと言って、メイがおかしくなる必要はないのだ。

 いつもと、同じようにしていればいい。

 そんな彼女を、カイトは特別だと思ったのだから。

「カ…カイト…」

 彼の腕が、シャツなのに驚いたのだろうか、身じろぎと戸惑った声が応える。

 しかし、ぎゅっと抱いて動けないようにした。

「だって…」

 濡れたシャツの腕にそっと触れながら、メイはようやく観念したのか、ぽつりと言った。

 しかし、それは観念したワケではないということがすぐに分かった。

 グスッと、湿った音がしたからだ。

「私だって…緊張したいワケじゃないのに、手が震えちゃうし…身体が言うこと聞かないし……迷惑いっぱいかけて……私…わた…し」

 ぎゅうっ。

 泣くのを我慢するために、カイトの腕をしっかりと掴む。