冬うらら2


「もしかして…メイの『いい人』かい?」

 全部は言わなかったというのに、この雰囲気で察したのだろうか。

 リンは、怪訝そうにメイに向かって聞く。

 こくり。

 赤い顔のまま頷いた彼女に―― カイトは、心の奥底で嬉しさを渦巻かせた。

 こんな風に、人に紹介されたのは初めてだったので、何もかもが違和感があった。

 しかし、彼女の気持ちが形として見えたような気がして、胸を震わせた。

「あはは、悪いねぇ。何か、兄さん人相悪いからさ。てっきり、金貸しかと」

 全然悪そうに思えない勢いでケラケラ笑われて、バシバシと叩かれる。

 物凄いバカ力に、冗談ヌキで吹き飛ばされそうになった。

「どうした…」

 その上。

 店の奥の方から、ぬぅっと。

 さらに、デカイ男が現れたのである。

「ああ、マサ! メイだよ、メイが帰ってきたよ!」

 帰ってきたんじゃねぇ。

 その表現が不満で、カイトは痛む背中を忘れて、顔を歪めたのだった。