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そんなにたくさんの荷物はないというのに。
だから、3つくらいだけもらってきた。
ペシャンコにつぶれたままの段ボールを、カイトが部屋に置いた。
車の荷台から彼女が持っていこうとしていたのに、ぱっと横から手を出して無言で抱えてくれたのだ。
すごく、優しい。
それだけでさえ、メイはぽぉっとなってしまった。
そういう態度を見せてくれるたびに、もっと彼を好きになってしまう。
畳の上で箱を手早く組み立てる指。
何で、そんなにいろんなことが素早く出来るんだろう。
魔法のようだった。
一つそれをもらって、服や小物を詰めていく。
これと、これと。
家から持ってきたもの。
ここに来てから買ったもの。
どれもこれも、きちんと顔を覚えていた。
たくさんでないだけに、どれにもすごく愛着があったのだ。
ガチャ、ガチャッ。
そんな彼女の後ろの方で、金属の音がいきなり聞こえ始めた。
何の音かと思って振り返ったら、カイトが工具箱を開けている。
そうして、銀の長いドライバーを出した。
「……?」
何をするのかと見ていたら、彼はいきなりベッドをバラし始めたのだ。
彼女がここにいる間に使っていた、あのパイプベッドを、だ。
確かに。
この状態のまま、あのトラックに積めないことはないだろうが、アパートの入り口から出すとか、階段を下りるとかの面倒を考えれば、バラした方が都合がいい。
彼女は何もお願いしていなかったのに、カイトはちゃんとこのベッドのことを覚えていてくれたのだ。
工具箱を持ってきてくれてたなんて。
その横顔を、じっと見つめてしまった。
そんなにたくさんの荷物はないというのに。
だから、3つくらいだけもらってきた。
ペシャンコにつぶれたままの段ボールを、カイトが部屋に置いた。
車の荷台から彼女が持っていこうとしていたのに、ぱっと横から手を出して無言で抱えてくれたのだ。
すごく、優しい。
それだけでさえ、メイはぽぉっとなってしまった。
そういう態度を見せてくれるたびに、もっと彼を好きになってしまう。
畳の上で箱を手早く組み立てる指。
何で、そんなにいろんなことが素早く出来るんだろう。
魔法のようだった。
一つそれをもらって、服や小物を詰めていく。
これと、これと。
家から持ってきたもの。
ここに来てから買ったもの。
どれもこれも、きちんと顔を覚えていた。
たくさんでないだけに、どれにもすごく愛着があったのだ。
ガチャ、ガチャッ。
そんな彼女の後ろの方で、金属の音がいきなり聞こえ始めた。
何の音かと思って振り返ったら、カイトが工具箱を開けている。
そうして、銀の長いドライバーを出した。
「……?」
何をするのかと見ていたら、彼はいきなりベッドをバラし始めたのだ。
彼女がここにいる間に使っていた、あのパイプベッドを、だ。
確かに。
この状態のまま、あのトラックに積めないことはないだろうが、アパートの入り口から出すとか、階段を下りるとかの面倒を考えれば、バラした方が都合がいい。
彼女は何もお願いしていなかったのに、カイトはちゃんとこのベッドのことを覚えていてくれたのだ。
工具箱を持ってきてくれてたなんて。
その横顔を、じっと見つめてしまった。


