冬うらら2


「え?」

「おい、カイト」

「あらら?」

 彼の態度に、三人三様の声をあげたが、そのうちの一つの声を部屋から連れ出した。

 寒い廊下に出るが、ここではまだあの連中に聞かれそうな気がして、前に彼女の使っていた客間まで引っ張り込む。

「あっ、あの…カイト?」

 カイトのいきなりな行動に、彼女は戸惑った瞳を向ける。

「んで…避けんだ?」

 言いにくく、今度はカイトの方が、視線を横に捨てながら言った。

 ソウマとかハルコに、何か吹き込まれたのだろうか。

 それとも、彼がイヤなことをしたり言ったりしたのだろうか。

 さっぱり彼は分からなかった。

 ただ、彼女の態度だけがよそよそしい。

「え? そんな、別に…」

 もごもごもごもご。

 言葉の最後は、恥ずかしそうに消えて、彼女が視線をそらしたのが分かった。

 自分は勝手にそらすくせに、相手にそらされるのは耐えられない。

 カイトのイライラは、かーっと燃えさかる。

 一瞬にして耐えきれなくなって、メイをぎゅうっと抱きしめた。

「避けてるじゃねーか!」

 もしかして、オレのことがイヤに?―― んなこたねぇ!!!!

 自分の頭の中をよぎろうとした感触を、カイトは振り払った。

 世界で、一番恐ろしい想像だったのだ。

 必死で過去検索をするが、一体どれに彼女が引っかかっているのか分からない。

 昨夜の食事の時か。

 あの時に話をした内容に、何か。

 自分の不安を振り払おうとすればするほど、抱きしめる腕に力がこもってしまう。