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 パチッ。

 自然と、目が開いた。

 気になることがある時の目覚めだと、メイは自分でも知っている。

 食器を洗わずに眠ってしまった時や、変なところで寝入ってしまった時。

 そして、オトメ・デーの時などなど。

 オトメ・デーの時は、男の人には言えないが、『朝まで安心』ではないことがあるワケで。

 今が大丈夫かどうかは分からないが、身体が気になって目を覚ましてしまったのだ。

 しかし、ぱちっと目を開けてみて、思い出したことがあった。

 さっきの目を覚ます条件の中で、該当しているのは、一番最後のヤツだけではないということを。

 そういえば。

 お風呂に行ったカイトを待っている間に、意識がなくなったよう―― えー!!

 目を覚ましたメイの目前には、カイトの身体があったのだ。

 そうして、強い腕が彼女の身体を、抱きかかえるようにして眠っている。

 朝方の、まだ起きる時間には早い暗さでも、これだけの至近距離だ。

 パジャマの布地も見えるし、彼の吐息も感じた。

 やだ、何で?

 彼女はソファで眠ってしまったはずなのに。

 ここはどう考えても、ベッドの中だ。