───…
息を切らしながら、全力で駆け抜けた。
昔から走るのは得意だった。
だけど今は、思うように脚が動いてくれない。
気持ちだけが先走り、身体はそれに追いつけない。
本当はヒールなんて、今すぐにでも脱ぎ捨てたい。
高い靴なんていらない。
立派なドレスなんていらない。
欲しいのは、あなた。
ずいぶん遠回りをして行き着いた、あたしの答え。
何もいらない。
あなたさえいれば、あたしは満たされるから。
全てを失ってでも、譲れないものがある。
この想いだけは
誰にも…譲れない。
メニュー
メニュー
この作品の感想を3つまで選択できます。
読み込み中…