『…お願い。お父様とお母様には黙ってて…』 南のためなら、あたし… 何だってするから。 何だってできるから。 『婚約、成立だね』 ニコッと口角を上げる、隼人。 『俺はアメリカに帰るけど、落ち着いたらまた迎えに行くから。その時は向こうで一緒に暮らそう』 それに黙って頷いた、あたし。 ココロを捨てた、あたし。