「最初は“憧れの舞ちゃん”だった。でも、話すようになって憧れから恋愛感情に変わっていった。強がりな所も、意地っ張りな所も、繊細な所も全部好きなんだ」

「…」

「だから、今すぐにじゃなくてもいいから、考えてくれないかな?」

「…うん」

車という密室の中に何とも言えない空気が流れ、上手く言えない私は頷いただけだった。

「じゃ、帰ろうかっ!」

「えっ?うっ、うん」

今までの事がなかったように明るい声で言われ、そのギャップについていけなかった。

でも、あの空気を変えてもらい助かったかな…

その後は、いつもの修平でさっきの出来事は本当にあったのかと思ってしまうくらいだった。



.