ナルシストの隣

「舞ちゃん、どうしたの?」

不安げに私の顔を覗き込んできた。

「…いや。何でもない」

「何でもなくないよね?そんな泣きそうな顔してるのに」

泣きそうな顔…確かにしているかもしれない。でも、また、あの時みたいな目で見られると思うと話す勇気はでなかった。

「…本当に何でもないから。でも、ごめん。今日は帰る」

掴まれていた腕をはらい歩き出した。

この時の私は全く余裕がなくて、この様子を見ていた人物に気付かなかった。



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