《 美羽 :side 》 「グスッ…グスッ…」 あれからあたしはスタジオから走り去り、近くにあった公園に目が止まり 箱形の遊具の中で膝を抱え、スカートを涙で濡らしていた。 撮影中、ずっと不機嫌そうな顔を見せていた琉生。 その顔を思い出すと、涙が止まらなくなる。 「そんなに…あたしのこと…イヤ?」 涙声で1人呟いていた…その時だった。 「…アホか。そんなんじゃねぇよ」 「───え」 「……やっと見つけた」