もちろん これも言うまでもなく…全部アイツのため。 「では今から合格者を発表いたします」 黒のタキシードを着た司会者が 1オクターブ声のトーンを上げたと同時に…舞台を照らすライトが一斉に落とされた。 「幸運な合格者は……!」 その時 瞼を閉じ…手にギュッと力を込め、あたしは神様にお願いをした。 “どうかあたしの夢を叶えてください” ────って…心を込めて。