青山は最後まで

「ごめん」

としか言わなかった。

俺はとりあえずタクシーで青山の家まで行き

青山のお母さんを降ろし、家まで送った。

青山のお母さんもフラフラになっていて

一言も口を聞けなかった。
青山はお母さんと二人で

この古いアパートに住んでいたのか。

俺はそこに乗り捨てていたチャリをゆっくり立てて

ゆっくり帰った。

妊娠

HBV

肝臓癌


全部嘘だろ?

俺は、知らないうちに泣いていた。

俺に出来る事なんか

限られてて

理解する事すら出来ない

なんて無力なんだろう。