・・・・・嫌な夢を見た。

水嶋が俺から離れていく夢。


夜中に目を覚ましたせいか、寝坊してしまった。


・・・最悪だ・・・。


俺は学校に行く前に健二の家に寄った。

あいつ、昨日奈々さんと会うって言うてたし、明日は昼から行くわ~って言うてたし、まだ寝てんだろうと思った・・・・・。


「優士、お前、学校は?」

俺が来るなり、驚いた様子でそう言った。

「・・寝坊した・・・」

「マジかよ?」

健二はそう言って笑っていた。

「桃子、寂しがってんじゃねぇ?
 早く、行くぞ!!」

そう言って、俺らは急いで学校に向かった。


教室に行くと、みんな給食の準備をしていた。



「水嶋、おはよ~!!」

俺は水嶋を見つけるなり、笑顔でそう言った。

「おはようじゃないよ!
 もう、12時じゃん!!」

思った通り、俺は水嶋に怒られた。

「悪い、悪い」

俺は寝坊した~って笑ってごまかした。


俺と水嶋、健二、小田で机を囲んで給食を食べていた。

いつもみたいに、くだらねぇことを話しながら・・・。


だから、俺は気付いていなかったんだ。


水嶋の様子がおかしいこと、それから・・・・・。