よかったじゃない。

そう言おうとしたが、詩音のただならぬ雰囲気に気付いたあたしは口を閉じた。




「お願い!デート服買うの手伝だってっ!」



「…は?」



「あたし、ジミ女時代の服しか持ってなくて…」




シュン…と落ち込む詩音は、随分女の子っぽくなった。


あたしは詩音のショートボブをくしゃくしゃにして笑う。




「しょうがないな。

手伝だってあげるよ!」





もう、あたしが詩音の一番になれない事は分かってる。


だからあたしは、詩音にとっての一番の「友達」として過ごしていきたいんだ。



そんなあたしの気持ちは、詩音には秘密だけどね…?



Perfect end.