夢見る島

エレベーターに戻った僕は、春の暖かさ
を求めて、”4”を押した。

エレベーターは、本当はどうだか分から
ないが、一応「下降」していくような
音と動きを示す。

扉が開いたとき、予想していたことだが、
そこはやはり1階と同じで、さっきと
同じく塔の入り口が目の前に見える。

ただし、気温はやはり、さきほどよりは
だいぶマシになっていて、人に春だと
言われれば、春ですねと言えるぐらいの
暖かさである。

そして、これも何となく予想はしていた
ことだが、猿のうちの1匹がまた喜んで
塔の外に駆け出していき、

ひとしきり喜びのダンスを踊ったかと
思うと、僕にペコリと一礼して森の奥に
消えていった。

・・このまま、全部の猿を全部の階に
送り出したら、どうなるんだろう?

と僕は思い始めた。