秋山さん…… 「でも、あたし、本当に他にも好きな人がいるんです」 あたしが再びそう言っても、秋山さんは首を振った。 「それは理由にならない」 「え?」 あたしは戸惑って秋山さんを見つめた。 すると、秋山さんはあたしを強く見つめ、聞いてきた。 「俺が嫌い?」 「いいえ」 「嫌いじゃないなら、付き合って欲しい」 秋山さんはそう言ってあたしの手をとった。 「秋山さん……」 あたしは困ってしまった。