すると、智裕はあたしのためらいを察したようで、笑いながら言った。

「別に遠慮するなよ。
もう何度も見てるし?」

「いや、でも、それとこれとは別だから」

「ふうん、そんなもん?
じゃ、目つぶっててやるよ」

そう言って、本当に目を閉じた。


あたしはそれを確認して、じゃあ、と立ち上がり、着替えを出しドレスを脱ぎ始めた。


「かりんさ」

声を出した智裕にビックリして顔を見たけど、ちゃんと目はつぶったままだった。

安心して着替えを続け返事をした。

「なに?」

「ちゃんと話してなかったから、言っておこうと思うんだけど」

「うん」


なんだろう?

あたしは着替えの手を休めずに耳を傾けた。