夜7時。
あたしは、ヘアもメイクもばっちり決めて、待ち合わせ場所に向かった。
今夜は水野さんに告白もするつもりだったから、気合を入れてきた。
仕事帰りにスーツで来る水野さんに合わせて、あまり華美になり過ぎないように、でも可愛く見えるように服もアクセも選び抜いた。
しかし、待ち合わせ場所の目印のオブジェが遠くに見えてきたとき、あたしは愕然とした。
水野さんの隣に美沙子さんが立っていた。
なんで?
二人きりじゃないの?
しかも、美沙子さんって……
あたしは、仲良く談笑する二人の姿を遠くに見ながら、急激に気分が重くなった。


