「じゃあ、なんで?
なんで僕のこと避けてるの?
なんで、笑顔を見せてくれなくなっちゃったの?」
「え……」
あたしは、水野さんと目を合わせられなかった。
「僕さ、かりんちゃんとこんなふうになるなら、あんな話するんじゃなかったってすごく後悔しててさ。
不愉快だったよね。
ごめん」
水野さんに謝られ、あたしは慌てて手を振った。
「いえ、そんな」
「でもさ、避けられたままなのは嫌なんだ。
……これからも一緒に仕事していく仲間だし、僕が謝って許されるならいくらでも謝るから」
「違うんです。
そんなんじゃないんです。
水野さんは全然悪くないですから、そんな謝ったりしないでください」
あたしは、頭を下げようとする水野さんを押しとどめた。


